平成28年度 天皇杯・皇后杯 全日本バレーボール選手権大会

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男子は東レアローズが3大会ぶり3度目の戴冠、女子は久光製薬スプリングスが5連覇を達成 平成28年度 天皇杯・皇后杯 全日本選手権大会 ファイナルラウンド

 

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 「平成28年度 天皇杯・皇后杯 全日本選手権大会」のファイナルラウンドが12月25日(日)に大田区総合体育館(東京都大田区)で大会最終日を行い、男子は東レアローズ、女子は久光製薬スプリングスが全国約30,000チームの頂点に立ちました!!

 

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 連覇の懸かる豊田合成トレフェルサ(以下、豊田合成)は3大会ぶりの優勝を目指す東レアローズ(以下、東レ)と対戦。豊田合成はイゴール・オムルチェン選手、東レはニコラ・ジョルジェフ選手を中心とする攻撃陣が激しく打ち合う展開となります。第1セット終盤、ジョルジェフ選手の連続得点や途中出場の佐野翔選手のツーアタックで東レがセットポイントを握り、そのまま25-22で豊田合成を振り切ります。続く第2セットを25-20で東レが連取し迎えた第3セット、息を吹き返した豊田合成が高松卓矢選手、イゴール選手の得点などで17-13とリードを奪うと、東レの猛追を振り切り25-21でセットを奪い返します。さらに豊田合成は26-24で第4セットを奪取してフルセットに持ち込みます。最終第5セット、互いの意地がぶつかり合うなか豊田合成が抜け出し、オムルチェン選手のスパイク、傳田亮太選手のクイックなどでマッチポイントを掴みますが、東レが米山裕太選手のスパイクでデュースに持ち込むと、ニコラ選手のスパイクで17-16と逆転。終盤はビデオ判定も絡んでヒートアップしますが、東レが22-20で逃げ切り、フルセット(25-22、25-20、21-25、24-26、22-20)の激戦を制しました。

 

■東レアローズ コメント

◆小林敦監督

「選手が本当によく頑張ってくれたと思う。2年前にチームの事情で天皇杯を辞退して、Vリーグでは入替戦に回った。そこから立ち直し、強化して今日まで来た。耐え忍んで頑張ってきた選手と、そういう(厳しい)時期でもサポートしてくれた皆さんのおかげ」

 

◆富松崇彰選手

「試合の入りは硬かったが、徐々によくなってきて1、2セット目はうまくできたと思う。3、4セット目は向こうのサーブにやられて思うようにいかなかった。5セット目も最初は難しかったが、立て直して勝つことができた。チーム全員の粘りが出たし、それが東レのバレーなので、(自分たちのバレーを)出せたことが勝てた要因」

 

◆鈴木悠二選手

「序盤はよかったが、向こうがどんどんよくなってきて、こちらも悪くはなかったが体力的にきつくて(3、4セットを)落ちてしまった。5セット目は結果的に勝負強く戦うことができた」

 

◆李博選手

「1、2セット目は自分たちのバレーができた。3、4セットはサーブで攻められてしまい、なかなかこちらは攻められなかった。5セット目はどんどん攻めていこうとスタッフを含めて話して、それが出せたと思う」

 

◆藤井直伸選手

「勝てたという結果には満足だが、内容はそれほどよくなかった。またVリーグで勝てるようにまた年明けから頑張っていく」

 

 

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 続く女子決勝戦では、5連覇が懸かる久光製薬スプリングス(以下、久光製薬)と初優勝を狙う日立リヴァーレ(以下、日立)が顔を合わせました。2014年大会の決勝戦と同カードとなったこの試合、今シーズンのV・プレミアリーグでは1勝1敗の5分の両チームが序盤から激しくぶつかり合います。久光製薬が日立の攻撃の要・渡邊久惠選手を封じ込めると、サイドアタッカー陣が躍動。長岡望悠選手、石井優希選手らのスパイクで第1セットを先取します。続く第2セット、序盤は日立がリードを奪いますが、久光製薬が日立の攻撃陣のスパイクをシャットアウトすると、新鍋理沙選手のスパイクなどで15-10と逆転。対する日立も選手交代で流れを引き寄せようとしますが、長岡選手のスパイクなどが決まり久光製薬が25-18で振り切ります。第3セット、久光製薬が序盤に水田祐未選手のクイックなどで立て続けに連続得点を奪うと、5-1、8-4と優位に試合を運びます。対する日立も渡邊選手、内瀬戸真実選手らのスパイクで巻き返しを図ったものの、対する久光製薬は長岡選手、石井選手、新鍋選手ら陣が躍動。日立を寄せ付けず25-17で第3セットを奪取し、ストレート(25-16、25-18、25-17)決着を付けました。

 

■久光製薬スプリングス コメント

◆酒井新悟監督

「(5連覇が懸かっていたが)選手には意識しないで1戦1戦(を戦うように)と言っていたが、勝ててほっとしている。自分自身はV・プレミアリーグ開幕直前に監督になり、ここまで作られた『中田バレー』を継承していく上で、ここは優勝という結果を出したかった。選手もやってきたことが報われたと思う。選手も最後は自分たちで決めないといけないという気持ちでやっていた。今シーズン1番の試合だった」

 

◆長岡望悠選手

「勝負に絶対はないので、試合前はどうなるか分からず、それぞれに色々な思いがあった。我慢強くやって結果を手にしたことはチームとしての自信になったと思う。これまでの経験も生きている。メンバーが全員同じではないが、V・プレミアリーグだけでなく、国際大会でもこういう試合をしてきた。どんなことをしても負けることがあるので、やってきたことをとにかく出し尽くすというシンプルなスタンスでやれるようになった。それに尽きる」

 

◆水田祐未選手

「V・プレミアリーグでは年内最後の試合をいい形で終われなかった。でもその負けを生かして、目の前の1戦1戦やろうということで全員がその思いをもって戦うことができた。ブロックはある程度割り切って、自分のマークや決めたところに迷わず飛びに行くことができたからよかったのだと思う」

 

◆石井優希選手

「連続失点やセットを落としたときでも集中力を切らさずにいけたことがよかった。どんな大会でもてっぺんを獲るということは気持ちいい」

 

◆第5日(12月25日)の試合結果

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 また、男女決勝戦の前にはそれぞれ国歌斉唱が行われ、男子決勝戦は信近エリさん、女子決勝戦はサンプラザ中野くんが歌声で日本一決定戦に華を添えました。

 

 

 4月に開幕した本年度の天皇杯・皇后杯は、日本全国で開催された都道府県ラウンド、ブロックラウンドを経て、男子・東レアローズの3大会ぶり3回目の優勝と、女子・久光製薬スプリングスの大会5連覇という結果で大会の全日程を終了しました。本大会では出場チームへのたくさんのご声援をありがとうございました。

平成29年度の天皇杯・皇后杯は4月より都道府県ラウンドスタートする予定です。来年もまた、全国各地やファイナルラウンドの会場で皆さまをお待ちしております!

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